「同期のA君は社内で『カミソリ』と呼ばれるほど頭脳明晰で、重要な仕事を任されている。それに比べて私は頭の回転が遅く、コミュニケーションも下手だから、雑用ばかりさせられている」と、劣等感を感じているあなた。
そんなあなたに、哲学者の安岡正篤の言葉を集めた「安岡正篤一日一言」より、心が晴れる言葉を贈ります。
安岡正篤は大正~昭和時代に東洋古典の研究と人材育成に尽力した人です。
多くの政界人や財界人に帝王学を指導し、吉田茂、池田勇人、佐藤栄作などの歴代首相に師と仰がれています。
東洋古典研究に基づいた、「大人物になるにはどのような心構えが必要か」を主題とした著書を残しています。
安岡師によれば、
「才が利くと、それで好い気になって、大才にならぬ。結局は、策士・策に倒れるということになってしまう。
むしろどちらかと言うと愚、少々頭も悪く、小才も利かぬような人間の方が、根が真面目だけに、修養努力して大人物になることが多い。
あいつは少し馬鹿だと言われる人間が、賢いなどと言われる人間の企て及ばぬ人物になる。」
努力せずとも、何でも器用にこなせてしまう人間よりも、どんくさい人間のほうが伸びしろがあるということです。
ただし、劣等感に打ちひしがれているだけで、何も行動しないままではダメ。昨日の自分より成長しようとコツコツと努力することが大切です。
劣等感に悩んでいるあなた、好きなことや得意なことから、もっと伸ばしたいスキルを選んで、愚直に磨き続けましょう。いつの間にか周りからに頼られる人になっていることでしょう。