これまでに何度か「読書はコストパフォーマンスが最高の投資」ということを伝えてきました。
しかし「読書をすれば得なことは分かったよ。でも、世の中には本が洪水のようにあふれているので、どんな本を読んだらいいのか分からないよ」
とおっしゃるあなた。
土井英司著「人生の勝率の高め方」に、投資効果の高い本の選び方のポイントが4つ紹介されています。
1.時の評価に耐え、生き残ってきた本を読む
総務省統計局の発表によると、令和3年に発行された新刊書籍は69052点です。
そのほとんどは、1年後には書店の棚から消えています。
でも、その中に数冊、何十年も棚に残り続ける本もあります。
そのような本は、時を経ても変わらない、生涯にわたって役に立つ原理原則が載っている確率が高いです。
このような本を見つけるコツは、本の裏表紙をめくったページの奥付けを見ることです。ここには、初版が発行された年が示されています。
もう一つ、「〇年第〇刷発行」との記述があります。これは、初版が売り切れた後に増刷が何回繰り返したかを示すもので、数が多くなるほど、多くの人に読まれ、何度も売り切れたことを示しています。
初版の発行された年が古く、売り切れた回数が多い本は、良書である可能性が高いです。
また、「PRESIDENT」などのビジネス雑誌では、年に何回か、「ビジネスマンが読むべき本」と題した特集が組まれます。ここでロングセラーの良本が数多く紹介されるので、参考にするのも良いでしょう。
2.著者で選ぶ
「本当に成果を上げている人」の考え方や、原理原則をきっちり学ぶこと
私の経験では、会社の創業社長や、フリーで業績を上げたり、常人とは異なる体験をした人の本に、新奇性が高くて、役に立つ情報やノウハウが詰まっており、勉強になります。
3.ジャンル・カテゴリーを超える
誰もが見向きもしない「異分野を学ぶ」ことを習慣づけることが得策。
自分が関係するカテゴリーの本は、一定量を読むと、既知の情報しか得られなくなるので、全く関係のないジャンルの本も選ぶことが大切です。
ジェームス W.ヤングの古典的名著「アイデアのつくり方」によると、優れたアイデアは、既存の知識と知識を結びつけることから生まれます。
そのため、優れたアイデアを作るには、知識をどれだけ持っているかが重要であるので、広い分野の知識を持つことが有利になります。
4.「結果」でなく「原因」が書いてある本を読む
成功したいなら、原因を積み上げていくことが大事です。原因を積み上げていって、確率の高いものを、試行回数を増やしていけば、だいたいのことはうまくいきます。
以上がハズレ本をつかまない、効率の高い本の選び方です。
一度良本をつかみ、感銘を受けたら、さらに次の良本を求めたくなり、読書の世界に足を踏み入れることになります。
そうなると、仕事と人生の楽しみが倍増することを保証します。
是非、書店に足を運んで良書を発掘して下さい。