上司から「このプロジェクトは私が長年温めてきたものだ。君に任せる。いい結果が出るのを期待しているよ」と言われて進めてきたプロジェクト。
心血を注いで取り組んだのに、環境の変化などでうまくいかない見通しが出てきた。
その上司はさらに上の上司に「○○君が私の意向を無視して勝手に進めたことです」と報告してしまい、プロジェクトの中止命令が出てしまった。事態を打開する案をいくつか持っていたのに・・・・
あなたは上司に裏切られたと感じ、腹立たしさとむなしさで胸が震えることでしょう。
そうならないように、上役にはしごを外させないよう、「外堀を埋めておく」方法があります。
石川明著「ディープ・スキル」に、その方法が紹介されています。
重要な点は、上司を決裁する側ではなく、起案者側の代表である印象を周りに持たせることです。
例えば、プロジェクトのキックオフミーティングの時に決意表明をしてもらう、あるいは「私からプレゼンをする前に本件でご指導いただいているA取締役に一言頂戴したく思います」などと発言するのです。
そうすると、A取締役は起案者代表として発言せざるを得なくなります。
インタビューを受ける際も、A取締役に受けてもらいます。
自分がスポットライトを浴びるのではなく、上役にスポットライトを当てることが、プロジェクトを守る重要な打ち手となります。
上司をプロジェクトの代表として前面に出し、自分は裏方で実務に徹するのが、はしごを外されることを防ぐ重要な鍵となるのです。