「任されたプロジェクトが計画通りに進まず、目標の達成が厳しい状況になった。皆から注目されていたプロジェクトだけに、周囲からの評価が下がり、風当りが厳しくなるかもしれない。何とか挽回したいが、気分が落ち込んで、何も手につかないよ」
と、どん底でまで沈んでいるあなた。
考え方を少し切り替えるだけで、突破口を切り開くことができます。
石川明著「ディープ・スキル」には、次のように書かれています。
頭が真っ白になるようなショックに見舞われたとき、「9回裏ツーアウト」のピンチと思い込んだまま、拙速に何かをすると、必ず墓穴を掘る。
まだ4回裏ぐらいだと思って、過剰に反応せず、自分の置かれている状況、冷静な目で見つめ直せばいい。
大切なのは、やるべきことをやり切ること。落ち着いて対応していけば、挽回可能である。
「勝負はまだまだこれから」と思うことで、気持ちが落ち着いて、打ち手が思い浮かぶことでしょう。
「そうはいっても、八方塞がりで、打ち手なんか思いつかないよ」
と、思うかもしれません。特に苦しい局面では、頭の中で考えるだけでは思考がまとまらず、同じところを行ったり来たりするだけです。
そんな時は、頭に思い浮かぶことを、片っ端から紙に書くと、頭の整理ができると同時に、いいアイデアを生み出すことができます。
この方法の究極の形が、元マッキンゼー社員の赤羽雄二さんが考案した「ゼロ秒思考」です。
やり方は簡単です。
A4のコピー用紙を横置きにして、左上に、解決したいことのタイトルを書きます。右上に日付を書きます。そして、頭に思い浮かんだ解決策を4~6つ、1分間で書く。それだけです。
頭に浮かんだことを文字に言語化することで、思考が整理されます。
実行しているうちに、次々にタイトルが浮かんでくるので、何回か繰り返します。
そうしているうちに、やるべきことが見えてきて、前向きな気持ちを取り戻せます。
あとは実行あるのみです。
ピンチになったら、「まだ野球の4回裏」と思い直し、「ゼロ秒思考」を実行する。
これであなたはどん底からV字回復できます。