「先輩のAさんは、とんでもなく難しい仕事上の問題を、誰も考えつかないアイデアで解決するので、皆から『天才』と呼ばれている。私もAさんのような頭が欲しいけど、遺伝子の違いなんだろうなあ」
と、あきらめているあなた。誰でも実践できる「天才」的な思考法が、萩原一平著「できる人になる3分間マネジメント」に、以下のように紹介されています。
天才と呼ばれる人たちに共通する思考パターンの一つに、「チャンク」による情報処理がある。チャンクとは、「塊」という意味で、「範疇」や「セグメント」と同意義である。
例えばトヨタのカローラという車は、トヨタ製のセダンというチャンクに入る。これは、トヨタの四輪駆動車といっしょに、「トヨタの乗用車」という、より上位のチャンクに入る。
これは、ホンダの乗用車とともに、「国産乗用車」という、より上位のチャンクに入る。これはさらに外国の乗用車といっしょに「乗用車」というもっと上位のチャンクに入る。
延々と続くチャンクのツリー図は、パソコン内のフォルダのようなものである。天才達は、上位のチャンクと下位のチャンクを自由に行き来することによって、新しいアイデアを生み出している。
このチャンク思考を使うと、全体を鳥瞰することができ、かつ膨大な情報処理を、柔軟かつ短時間で行うことができる。
この思考は、最近では「『具体』と『抽象』を行き来する」というような言い方もされていますね。
この思考法をもっと知りたい方には、細谷功著「具体・抽象トレーニング」がお薦めです。
細谷さんによれば、この思考をマスターすると、次のようなメリットがあります。
・永遠の不毛な議論から抜け出すことができる
・仕事の依頼主と被依頼主との関係を改善し、お互いにより高いパフォーマンスがあげられるようになる
・日常のコミュニケーションギャップを解消し、ストレスを減らすことができる
・「これまでの延長」だけでない斬新な発想を持てるようになる
さらに、「具体と抽象」という思考の軸をもって世の中を眺めることで、世の中が今までとは変わって見えるということです。
新しい世界を体感したいと思う方は、是非ご一読下さい。