「日経平均がバブル期の最高値を超え、40,000円代に突入した。投資で得た利益が非課税になるNISA口座の開設数もうなぎ上りのようだ。
将来は税金も社会保険料も値上がりするだろうから、投資でお金を増やして備えることが必要だと思う。でも投資の経験はなく、損することもあるみたいだから、始めるのは勇気がいるなあ」
と、お悩みのあなた。
あなたの迷いを軽減するとともに、これだけは持っておいて欲しい情報を紹介します。
まずは、神田昌典著「お金と英語の非常識な関係」より。
投資に対して、年収1000万以下の人が1ヶ月以内でリターンを求めることが多いのに対し、億万長者は、1年~5年、あるいは10年の長期的視野で運用することが多い。
売り買いを頻繁に行って、短期で一攫千金を狙うのは悪手で、一度買った金融商品は、気長に持ち続けることが吉です。
また、坂本綾子著「お金の超基本」では、投資先は分散することが、投資のリスクを軽減することに有効と述べられています。
株式なら1社のみを買うのではなく、複数の会社のものを買います。
以上のことから導かれる理想的な投資は、
「毎月定額で株式のインデックスファンドを買うことを、10年以上続ける」ということです。
インデックスファンドとは、証券会社などが投資家からお金を集め、日経平均などの株価の指標に連動するように、複数の株式を購入して運用する投資信託です。
種類は色々あって、日本の株式のみを対象としたもの、アメリカや中国など、特定の国の株式を対象としたもの、そして、全世界の株式を対象としたものなどがあります。
インデックスファンドを買うことで、広範囲に分散投資を行うことができます。
このインデックスファンドを、定額で買い続けることで、資金がマイナスになる確率が、大きく低下します。
その理由は、アメリカを例にとると、株式の指標であるS&P500と、NYダウは、過去50年の間、右肩上がりに上昇しているからです。
その間、オイルショック(1972年)、ブラック・マンデー(1987年)、アジア通貨危機(1999年)、リーマンショック(2007年)で、大きく下がっていますが、いずれも回復し、上昇を続けています。
インデックスファンドを定額で毎月買い続けることは、経済危機を味方につけることができます。経済危機の時は、株価が大きく下がるので、いわゆるバーゲンセールになります。
この時にたくさんの量を仕込むことができるので、後に株価が回復すると、大きな利益を得ることができます。
この原理を詳しく解説しているのが、モーガン・ハウゼル著「サイコロジー・オブ・マネー」で述べられている一説です。
この本では、1900年から2019年まで、毎月1ドルずつ投資した次の3つのシミュレーションが紹介されています。
1.1ドルを、上げ相場であろうが下げ相場であろうが、とにかく毎月、米国の株式相場に投資。
2.毎月1ドルを株式市場に投資し、景気が後退したら株式を売却して毎月1ドルを現金で貯金する。そして景気後退が終わったらその貯金をすべて株式市場に投資。
3.基本的に毎月1ドルを株式に投資するが、景気後退になったら6カ月後に株式を売却し、景気後退が終わって6カ月したら投資を再開。
この3人のシミュレーションで築ける資産は
1.43万5551ドル
2.25万7386ドル
3.23万4476ドル
このことから、投資を成功させる第一の原則は、「景気後退時でも、いたずらに投資を中断しないこと」と結論づけられています。
そして、世界一の投資家と呼ばれるウォーレン・バフェットが成功した大きな理由は、何十年も同じことを続けことにあると述べられています。
私の経験からも、投資はインデックスファンドの定期・定額投資が有効だと思います。
個別株を買うと、値動きが大きく、職場にいる時も相場が気になり、仕事のパフォーマンスが落ちます。
気軽に手持ち資金の何倍も運用できるFX(外国為替証拠金取引)では、虎の子の資金を文字通り水の泡にしてしまいました。
結局たどり着いたのがインデックスファンドで、長期間定額で買い続ければ、高い確率で利益が出ることを実感しました。これまで行った投資の中で、最も高い利益をえることができています。
ちなみに、私は現在、世界株式のインデックスファンドを購入しています。
貯金通帳から自動で積み立てられる設定にしておくと、ほったらかしで運用できて、毎日の値動きも小さいため(長期間では大きく動きますが)、ストレスがありません。
長期の運用が必須なので、若い人ほど有利です。
投資に興味のある方は、是非参考にして下さい。