「2つ年上の先輩のBさんは、課内で一番頼りにされている、やり手の社員。プレゼンが上手で、営業成績が課内でトップ。
人当たりもいいし、後輩からも慕われている。かといって遅くまで職場に残って仕事をしているわけでもなく、ほとんど定時で帰っている。
私も仕事に手を抜いていないつもりだけど、Bさんのようにはとてもなれない気がする。
Bさんはどんなことを実践して仕事の実力をつけたのだろう?」
と、焦りを感じているあなた。
仕事で成果を上げるために、忘れてはいけない7つの基本原則が、P・F・ドラッカー著「プロフェッショナルの条件」で、次のように掲げられています。
1.自分の強みに集中する。
2.強みをさらに伸ばす。
3.無知の元凶の知的な傲慢を正す。
4.自らの悪癖を改める。
5.人への対し方が悪くて、みすみす成果をあげられなくすることを避ける。
6.成果の上がらないことはやらない。
7.努力しても並にしかなれない分野に無駄な時間を使わない。無能を並の水準にするには、一流を超一流にするよりもはるかに多くのエネルギーを要する。
この7つの原則の中心的な土台は、「自分の強み」です。
冒頭のBさんは、営業に関連するスキルが得意で、それを磨き続けているのです。逆に、不得意な分野を伸ばすことは、さっさと諦めて、他の人に任せているのです。
「でも、自分の強みって何なのか、全く分からないよ」
と、とまどいを感じているあなたには、
八木 仁平著「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド」
がお薦めです。
この本で紹介されているエクササイズを実践することで、あなたは何が得意なのかをはっきりと浮き彫りにすることができ、進むべき道が目の前にくっきりと現れます。
これまで多くの人の人生を変えてきた本なので、自信を持ってお薦めします。
そして、「強みを磨く」ことに加えて大切なことは、「謙虚になる」ことです。これは仕事ができる人になるための、2つめのステップと位置付けられます。
強みを磨いて成果を出せるようになってくると、どうしても「傲り」が頭をもたげてきます。
傲りの気持ちが出て来ると、強みを磨く訓練を怠るようになり、自分より仕事ができない人を見下すようになります。
その結果、仕事のスキルが低下し、周りの人の協力も得られず、仕事の成果を上げることが難しくなります。
「傲り」を制御するためには、自分の強みをどこまで高めるかの「目標」を設定し、クリアができたらさらに次の目標を掲げて、常に努力を続けることが必要です。
「自分はまだまだ」と思うことで、謙虚になることができます。
そして、他の人が困っていて、あなたの強みを使って助けることができるなら、進んで力になりましょう。
そうすることで、円滑な人間関係を築くことができ、周りからの協力を得ることができて、あなたは大きな実績を次々と積み上げれるようになるでしょう。