「最近、後輩のBは出勤時に挨拶しないし、仕事の指示をしても『はい』と返さずに、横を向いたまま『あー』と聞こえるか聞こえないような生返事をして、すぐ着手しない。理由を聞いても分かるような分からないような言い訳をする。昨日は思わず怒鳴ってしまったので、後ろめたい気持ちもある。しかし、なぜあいつは私にあんな態度をとるのだろう?」
と、悶々と考え込んでいるあなた。
Daigo著「ムダに悩まない理想の自分になれる超客観力」に、頭の中をスッキリとさせる自問自答の方法が紹介されています。
すなわち、「なに?」の質問には、私達の脳の客観スイッチがオンになりやすいという特性があります。
「後輩の無礼な態度にカッとなった」という状況について、「なぜあいつは私にあんな態度を取ったのだ?」と考えても良い答えはでにくいのです。
一方で、「自分は彼の態度のなににカッとしたのだろうか?」と考えてみたら、「人を見下したような表情にもムカついたし、挨拶をしないのにもイライラした。でも、そのなかでも一番頭にきたのは、ひたすら自己弁護をしてたところだな」
「なぜ?」から「なに?」へと自問の仕方を少し変えただけでも、トラブルを自己分析の手段として使えるようになります。
日頃から意識して「なに?」の質問で自己を掘り下げておけば、日常で起きる問題を自己認識のトレーニングに使うことができます。
この例でいえば、「自分はこのような場面で怒りやすい」という理解が深まったおかげで、次に似たような状況が起きたときにも冷静で客観的な思考を保ちやすくなります。
そして、無闇に自分を責めることはなくなり、いまの状況の改善につながる前向きな解決策を思いつきやすくなります。
「なに?」の質問には具体的なアクションをうながす働きがあるため、ネガティブな思考に無駄なエネルギーを使わなくて済みます。
以上のように、頭の中の自問方法を変えるだけで、自分に起こった問題を客観視できるようになるのです。
是非お試しください。