どんな人でも、程度の差はあれ、心の奥底に罪の意識を持っています。
「若い頃、出来心でやってしまったことで、いまだに良心が傷む」
「5年前、私はあの人をひどく傷つけてしまった。過去に戻れたら、あの時の私を制止するのに・・・」
「もっと気をつけて契約書を読んでいれば、会社に損害を与えずにすんだのに・・・」
このような罪の意識や後ろめたさが頭をもたげてくると、目の前のことに集中できないばかりか、自分には思い通りの人生を生きる資格がないような気持ちになってしまいます。
そのような心の状態になったときの対処法が、ナポレオン・ヒル著「成功哲学」に書かれています。
「過去の正直でなかったことや、モラルに欠けるようなひどいことをした後ろめたい思いは、いっそ災難だったと考えればいい。失敗を後ろに置いてくれば失敗はついてこない」
反省やうしろめたさの気持ちをもつことは、他人の気持ちが分かるようになったり、他人への寛大さを身に着けられたりするので、人間性の向上につながります。
しかし、反省は一度だけ。繰り返し反省しても、起こってしまったことは元に戻せません。過去の悔恨はうち捨てて、前に進みましょう。
過去の過ちを「災難」に変換することで、心がウソのように軽くなり、目の前のことに集中できるようになります。