「この忙しい時に、上司からの緊急の業務命令、取引先からのクレームなど、次々と難問が降ってきて、身動きがとれないよ」
と、パニックになっているあなた。
イザヤ・ベンダサン著「日本人とユダヤ人」で、ピンチを打開するヒントが述べられています。
ユダヤ人の問題に対する処し方は、日本人のように思い詰めたりせず、考え得るすべての案を書き出し、珍案、愚案を消していき、最後に残ったものを実行するということです。
世界の中で、ユダヤ人ほど苦難の歴史を歩んだ民族はいないでしょう。紀元前という気の遠くなる時代から世界の至るところで迫害を受けてきました。
近年では、20世紀にナチスドイツの支配下で集団的迫害を被っています。
ユダヤ民族は長年耐え続け、むしろ苦難をバネにして、現在ではIT、金融、マスコミ、映画などの産業を支配し、世界経済を動かす一大勢力になっています。
ユダヤ人は、上記のように、事態の打開に実効性のある案を思いつく限り書き出し、最も優れた案を選び、実行します。
この方法を短時間で実行できて、しかも大きな効果が得られる手段が、赤羽雄二著「ゼロ秒思考」で紹介されている方法です。
その方法は、A4用紙1枚を横置きにし、左上に気になる案件のタイトルを書きます。
例えば「今回のクレーム対応を最速で丸く収めるにはどうすればいいか」を書きます。
次に、タイトルの下に1分間で頭に浮かんだ答えを4~6項目書きます。
例えば「とにかく今すぐ先方に駆けつけ、謝罪する」、「修理チームを日程が整い次第派遣する」などです。
1分という制限された時間で書き上げるので、いやでも頭の回転が速くなります。
著者の経験では、1分でも1時間でも、出て来る内容はほとんど変わらないので、1分で十分ということです。
著者によると、普段から1日10枚書くトレーニングを行い、1ヶ月続けると、いざと言う時にアイデアがどんどん出てくるようになります。
新品のA4用紙を使うのはもったいないというあなたは、ミスプリントの裏側を使って下さい。
私も日ごろから実践していますが、頭の中のモヤモヤが一瞬で晴れます。
お金も時間もかからない上に、強烈な効果があるので、ぜひ習慣化してみて下さい。