「同期のA君は、頭脳明晰で、仕事を素早くこなし、プレゼンは要点を押さえた分かりやすいシンプルな説明で、上司の信頼が厚い。
それに比べて私は愚鈍で、仕事の要点がよく分からず、いつも上司にそんなことまでしなくていいと、言われる。プレゼンもしどろもどろで、必ずプレゼン資料の大幅な修正と、説明の仕方を直すように言われる。自分の不甲斐なさに落ち込む毎日。
A君のように、颯爽とした社員になりたいなあ」
と、自己嫌悪に陥っているあなた。
心配することはありません。
不器用な人でも、正しい姿勢を持てば、大きく成長することができるのです。
西田文郎著「ウラ目の法則」には、こう書かれています。
不器用な人間はスタート時からウラ目なので、毎日が思考錯誤の連続。
発想力や忍耐力などさまざまな力が身につきます。伸びしろは無限大です。
器用な人間と比べたら、最初は全然話にならないかもしれませんが、かならず逆転現象が起こります。
「ウラ目」とは、自分の思い通りに物事が進まないことを意味します。仕事が行き詰る、人から誤解を受ける、自分のキャパシティを超える量の仕事が舞い込んでくる、異性にフラれるなど、いわゆる「逆境」と呼ばれるものです。
器用な人は、危険を事前に察知して回避したり、工作をしたりしてウラ目を避ける傾向がありますが、不器用な人は察知できないので、まともに壁にぶち当たります。その時に苦しみながらも壁を乗り越えようとする姿勢が、大きく成長する原動力になります。
だから、不器用な人は、「自分はダメな人間だ」とあきらめることはやめて、逆境の中を一歩ずつ前に進む姿勢が必要なのです。
この姿勢を貫いていると、いつの間にか実力が着き、器用な人を追い越して、組織の中になくてはならない人材になることが出来るのです。